茶の湯徒然

寒雉の釜 Ⅱ

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『先週、骨董市で8代の寒雉の炉釜を買ったよ。見るかい?』

 「はい、見せて下さい。」

先ず極めの付いた箱の蓋を見せて頂きました。

その後、A氏が木箱から先ず釜の蓋を取り出した時に・・・

 ( ンー?あの蓋は何か変だゾ!寒雉の釜にあの蓋は似合わない!)

その後、釜本体も出てきて見せて頂く事に。

 「Aさん。この釜は寒雉作では無いです。」

 『えー!そんな事はないだろ!先代の寒雉の極めもあるし。』

  「極めの箱と中身が入れ替わっているかもしれませんよ。」

納得出来ないご様子なので、結局A氏からその炉釜を預り、翌日 寒雉氏のお宅へ伺いました。

たまたま寒雉氏が留守で預けてきましたが、数十分後に携帯へ着信が。

『預った釜は私共の作では無いです』

 「やはり、そうですよね~・・・」

『極めも良く出来ていますけれども違います。』

 「えっ。。。そうなんですか?」

『極め書きの字はそっくりに上手に書いてありますけれども違います。判も親父の本物よりも僅かに小さいです。』

 「そこまでは気が付きませんでした。勉強になりました。」

勿論、直ぐに寒雉氏のお宅へ行き釜をお返し頂き。その日の内にA氏の下へ伺いました。

・・・・・10年近くも前の話になります。