茶の湯徒然

五代大樋 柿の蔕写茶碗

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 『桑原宗宣』 と聞いてもご存知の方は少ないかと思います。写真の茶碗は 五代大樋長左衛門作の飴釉の掛けられた《柿の蔕茶碗》の写しで、箱書を桑原宗宣が行っています。

      『 柿の蔕写しとあれど  これは又  上手に出来し  見事なもの哉 』

 五代大樋長左衛門は三代目以降名乗った勘兵衛とも称し、歴代大樋の中でも名工として有名です。写真の茶碗も希少な作品で良く出来た茶碗です。

 箱書をした桑原宗宣とは、加賀前田家の家老八家の中の一家であった奥村家の茶道指南の人で、大変優れた茶人であったそうです。 裏千家十一代 玄々斎の嫡男であった一如斎は、類希なる才能を持ちながらも十七歳の若さで亡くなります。 玄々斎は悲嘆にくれながらも裏千家存続の為に動 き、先ず最初に婿養子としての白羽の矢が立てられたのがこの 桑原宗宣 であったと云われています。 最終的にはこの話がまとまる事は無かったのですが、宗宣の力量を推し量る事が出来ます。